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えひめ広域スポーツセンター

県外クラブへ訪問してきました③

この度、高知県2つの総合型クラブへ訪問しましたので、ご紹介いたします。

〇特定非営利法人スポーツクラブスクラム 訪問

始めに、高知県土佐清水市にある総合型地域スポーツクラブ「NPO法人スポーツクラブスクラム」へ訪問し、クラブ設立の経緯や活動内容など伺いました。

この総合型クラブがある土佐清水市は港町で、愛媛県の愛南町と似た環境の地域でした。

今年クラブ設立20周年を迎えられたそうです。設立当初は土佐清水市に1つ新たな総合型クラブをといったことから行政が主体となり、検討準備委員会を立ち上げました。ここには地域のスポーツ団体や関係者など、様々な立場の人に入ってもらい、土佐清水市の将来構想を協議しながら、現スクラムが設立されたそうです。

設立の検討段階から、将来的に持続可能な運営団体となるための財源確保等についても検討されていました。

そのため、設立後すぐにNPO法人格の取得を行い、市内一部のスポーツ施設を指定管理受託しています。それが現在では貴重な自主財源となっていました。

その他にも指定管理に加え、市のスポーツ協会事務局業務もクラブで行っており、スポーツ協会加盟とクラブ会員登録が重複している団体への会費案内など、多々ご苦労されている点はありました。

その他にも、子どもへの読み聞かせや出張スポーツ指導など地域貢献の活動も多くボランティアでされており、スポーツクラブスクラムは土佐清水市において、なくてはならないクラブとなっていました。

部活動地域移行への関わりとしては、以前ソフトテニスの活動を受けていましたが、大会出場に指定指導者資格が必須となったことから、現在では一度活動を学校へと戻しているそうです。その他には、硬式テニスの中学生も含む指導を行っています。以前からスクラムでは、硬式テニスの活動が盛んで、クラブ所属の子どもが中学校名で大会に出場していた状況でした。

設立から現在まで、市のスポーツに関する下支えを行ってきたため、認知度や信頼度が非常に高く、部活動地域移行に関しても土佐清水市の中心的な受け皿として、期待されているようでした。

 

〇NPO法人くぼかわスポーツクラブ 訪問

次に、四万十町にある「NPO法人くぼかわスポーツクラブ」へ訪問しました。

この四万十町は、平成18年3月20日に高岡郡窪川町と幡多郡大正町・十和村の3地区が合併して発足しました。

その翌年には、総合型クラブ設立に向けた検討会が四万十町中心に開催され、旧窪川地区に「くぼかわスポーツクラブ」とその他総合型クラブの2クラブが設立しました。

平成20年には窪川地区にある四万十町B&G海洋センター施設の指定管理受託も見越して、法人格を取得しました。現在では、指定管理を行いながら、町のスポーツイベントの開催事務局やクラブの自主事業を展開されており、活発的に活動されていました。

クラブと行政との連携といった面でも、担当課と3か月毎に連絡会を開催し、情報共有を行いながら連携が図れていました。

また、特徴的だったのは、四万十町にある町のスポーツ協会が解散したため、スポーツ協会の役割をくぼかわスポーツクラブが担っていた点でした。総合型クラブ既存団体とスクラムでも苦労していた重複団体への会費案内がスムーズであるため、クラブ会員への登録もしてもらいやすくなっていました。

部活動地域移行については、水泳部の活動がスムーズにクラブ活動へと移行できていました。その背景には、小学生のころからB&Gの施設において、クラブ会員として水泳をする習慣がある子どもが多かったことがあります。また、部活動の際にも、B&Gのプールでクラブ指導者が指導を行う機会があったそうです。

クラブ会員を増やすため、B&G施設の無料開放イベントや登録団体への助成などを工夫しながら運営されており、内部でもより魅力的なクラブとなるためには日々考えられているようでした。

今回、比較的人口の少ない街において、重要な役割を果たす総合型クラブを2つ見学させていただきました。

全国的にみても、地方の地域においては人口減少が進んできています。それに伴い、それぞれ地域によって様々な課題が発生しますが、その際に、総合型地域スポーツクラブの本来の存在価値みたいなものが見えてくると思います。今回の高知県で訪問した2クラブはそのようなクラブだと感じました。

今後も既存クラブともたくさん交流を図りながら、愛媛県の総合型クラブ設立・運営支援に役立てていきたいと思います。

 

 

 

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