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えひめ広域スポーツセンター

県外の総合型クラブへ訪問してきました

県外の総合型クラブを訪問させていただきましたので、ご紹介します。

〇神奈川県クラブ視察

令和6年6月19日 「高津総合型スポーツクラブSELF」訪問

クラブハウスに訪問して、菊地理事長と鈴木事務局長にご対応いただき、様々なお話をお伺いしました。

クラブハウスは高津中学校の一室にあり、そこで事務作業や様々な活動をされていました。

理事長は、総合型地域スポーツクラブが国の政策として始まった時から関わられている方で、今回お話を伺えたのはとてもいい経験となりました。

理事長は「地域で起こる問題・課題を解決するには、やはりそこに住む地域住民が主体的に動く必要がある。」との想いで、活動主体である総合型クラブ設立を検討され、高津総合型スポーツクラブSELFを現在に至るまで運営されています。

行政や近隣の学校から、様々な事項に対して協力依頼されることも多く、理事長からは「お互いに困り事があれば可能な限りクラブが協力することで、クラブ運営にも協力してもらえている。」とお話がありました。

理事長の人柄や総合型クラブの活動が徐々に認められ、今では行政、学校それぞれからかなり厚い信頼を得られているのを感じました。

また、クラブのスタッフの雇用なども考え、法人格の取得や近隣の学校用務の業務委託、指定管理者など財源確保にも尽力され、今では素晴らしい自主運営をされております。

全国的に見ても、各関係機関と信頼関係を築き、連携しながら活動されている素晴らしい総合型クラブでした。

〇熊本県クラブ視察 ①

令和6年8月1日「わいわいクリスポやまえ」訪問

山江村役場へ訪問させていただき、クラブに関するお話を伺ってきました。

わいわいクリスポやまえの横山会長をはじめ、関係者の方々にお時間をいただき山江村の詳細からクラブ概要までご説明いただきました。

クラブ設立の経緯としては、山江村でのスポーツに対する課題解決のため、行政との連携で動き始めたのがきっかけとのことでした。まず、村民にアンケートを実施したところ、回答の7割で何らかのスポーツがしたいとありましたが、「時間の都合が合わない」や「施設使用の手続きがわからない」といったことや「Jrクラブでの活動が中学校部活動には無い」といった課題が浮き彫りとなったそうです。

そこで総合型クラブの設立委員会を立ち上げ、年に複数回の協議を行い、クラブの「基本理念の設定」や「活動種目の選定」、さらには事務局の設置による「スポーツに取組みやすいシステムの構築」などが話し合われていきました。

平成27年に熊本県においては、小学校部活動の社会体育移行という大きな転換期があり、クラブでも実施種目やシステムの再構築が行われました。その際には「地域連携検討・準備委員会」が発足され、わいわいクリスポやまえも一緒に協議され、移行されたそうです。

現在、全国的に中学校部活動の地域連携が行われていますが、熊本県においては小学校部活動の地域連携をすでに経験されていました。

山江村には小学校2校、中学校1校と比較的小規模な自治体のため、地域連携はスムーズかもしれませんが、しっかり過去の経験も生かしながら協議され、準備されていました。

各種研修なども行われており、運営役員のみならず、指導者含めクラブ運営に携わる人々で基本理念など方針をしっかり共有しながら、運営されていました。

その活動により、山江村でのスポーツ環境が充実しており、行政や各団体と良い関係性を作れているクラブでとても参考になりました。

〇熊本県クラブ視察 ②

令和6年8月2日「あきた総合型スポーツクラブ」訪問

熊本県2日目には、あきた総合型スポーツクラブの事務局長の中村さんからクラブに関する情報提供をしていただきました。

あきた総合型地域スポーツクラブは熊本市南区の飽田地区において活動されています。

活動内容としては、週間プログラムとして月曜~土曜日まで学校施設などを使用し、多種にわたり教室が開催されております。

その他にもイベントとして、熊本城マラソンの応援をクラブで行ったり、金峰山健康登山で会員さんの交流を深めたりと様々な活動をされておりました。

どのクラブでも課題となるのが、運営資金の確保だと思います。あきた総合型スポーツクラブでも資金繰りに工夫しながら運営されていますが、熊本市から学校体育施設の夜間管理を業務委託として受けている委託料がとても助かっているとのことでした。

熊本市においては、小学校区に総合型クラブは1つまでとしており、支援体制の強化及び充実を図っていました。

このように総合型クラブが乱立しないよう整理しながら、行政が立ち上げから関わっていることで、信頼できる総合型クラブとなり、地域クラブとして支援も手厚くできるような、本来の総合型クラブのシステムがうまく確立されていました。

 

今回は神奈川県と熊本県の総合型地域スポーツクラブを3クラブ訪問させていただきました。どのクラブも全く違う地域環境や活動規模でしたが、改めて行政及び関係団体との連携・協力は必要不可欠だと感じました。

例えば、熊本市では総合型クラブ側から行政の担当部署と連絡をとり、年に1回、総会資料を持参のうえ訪問し、活動報告を行うことで担当者が変わっても総合型クラブのことをよく理解してもらっています。また、行政側からは市内の総合型クラブを集めた連絡調整会議を年4回程度開催することで、情報共有やクラブ間交流、研修などの機会を提供するといったように、お互いが密に連絡・協力できる仕組みとなっています。

そのため、2016年の熊本地震の際には、クラブ関係者も多く被災している中、避難所の健康被害を防ぐため、行政と市内の総合型クラブが連携して健康体操のプログラムを実施するなど、地域のために活躍しました。

愛媛県においても、総合型地域スポーツクラブの認知度向上を目指し、そのような地域貢献できる活動が行えるよう今後も支援していきたいです。

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